一級建築士製図試験 8月も後半になり今後勉強を進めるにあたりとても大切な事をお伝えします

 

今年の学科試験を通過(正式発表までは未確定ですが・・・)された方は一級建築士製図試験に初めての挑戦になると思います。

そんな皆さんは8月から始まっている製図試験のための各資格学校などに通われている方が多いのではないでしょうか。

 

また通信講座等を利用されている方もいらっしゃると思いますが資格学校に通われている方も含めて、

私もそうだったのですが、今年の課題の建築物についてから始まり、課題の読み取り方やらエスキスやらパーツの作図練習やら・・・

あっという間に8月後半になってしまった感覚になっているのではないかと思います。

 

これから本番と同じ6時間半通しでエスキスから計画の要点、作図まで行う日程が組まれていると思いますが、

自分の経験から皆さんにここでアドバイスをさせて頂きたいと思います。

 

①他人との比較ばかりではなく自分と向き合う事

 

②その日の課題の評価だけで一喜一憂しない事

 

③この時期に時間内にエスキスから作図まで終わらなかったとしても極度に焦らない事

 

これはとても重要な事です。

 

技術的な事ではなく精神的な事になりますので、皆さんの心の持ちようでいくらでも変化します。

ただこの精神的な部分をしっかりと自分自身で管理できるかどうかで本試験までの勉強が変わってしまうほど大切な事なのです。

 

①他人と比較してしまうと、どうしてもエスキスが遅い、作図が遅い、図面が汚い、プランが上手くまとまっていないなどと

 感じてしまい(実はそうでもない事が多い)、負のスパイラルに陥ってしまいます。

 製図試験はもちろん合格者数が決まっているため他人との闘いには変わりないのですが、

 この他人に勝つためにはまず自分自身に勝たなければなりません。

 まずは自分のエスキス力、プランニング力、作図力を本試験までにしっかりと精度を上げて練習する事を心掛けて下さい。

 

②資格学校ではその日6時間半で仕上げた図面を講師を含めてみんなで評価すると思います。

 通信講座でも他の方の作図した図面が見れたり、意見交換でいろいろと情報を共有すると思います。

 その時に今日は上手くエスキスできた!、今日は作図が少し早くできた!、他の受験生からも凄いという目で見られた!

 講師から高評価をもらった!など良い面もあれば、一人だけ時間内に完成できなかった、エスキスに時間が掛かり過ぎた、

 他の受験生や講師からいろいろと指摘された・・・など悪い面もありその時々でいろいろな感情が交差します。

 ただ、このその日の評価だけで一喜一憂はしないで下さい。

 それはなぜか?・・・・本番じゃないからです。

 例え本番までの数課題で全て皆から高評価でも、本番でランク2以下の評価を受ける図面であればまったく意味がないからです。

 目指しているのは一級建築士合格。

 それまでの過程で評価が悪くても、エスキスがまとまらなくても、失敗しても、時間内に終わらくても、

 その評価だけで感情を揺さぶられないで下さい。

 

③この時期にいきなり6時間半で全てまとめて高評価の図面を作成するのはなかなかできません。

 作図は練習によって目安の時間内に納める事は可能ですが、エスキスはまだまだ未完成だと思います。

 これからのトレーニングによってエスキス方法を確立して想定時間内にまとめる能力が身についてきます。

 ですのでこの時期はまだまだ極度に焦らないで下さい。

 ただし、呑気に構えて良いという事ではありません。

 時間短縮をしっかりと意識した上で本試験までに確立する意識でトレーニングして下さい。

 

これは初めて製図試験を受ける方だけではなく、2回目、3回目にチャレンジする方にも共通する事です。

 

練習課題に一喜一憂しても意味がありません。

練習課題で他の人よりも優れていても意味がありません。


本試験で合格する図面を作成する事が最終目標であることをしっかりと胸に刻んで、

自分自身に負けずに是非勉強を進めて頂ければと思います。