一級建築士製図試験「頭を使う作業・手を動かす作業② エスキス編」

 

前回からの続きです。 

 

「頭を使う作業」と「手を動かす作業」を4つのカテゴリーに分けました。 

 

①エスキス 

②計画の要点の記述 

②作図 

④チェック 

 

上記カテゴリーの①エスキスについて考えてみたいと思います。 

 

エスキスの作業をさらに細分化してみると 

 

①課題文の読み取り 

②条件整理 

③アプローチ&ゾーニング 

④コマプラン 

⑤1/400プラン 

 

上記5つの作業の中で「考える作業」と「考えない作業」を分けてみると、 

①課題文の読み取り     →「手を動かす作業」 

②条件整理         →「手を動かす作業」 

③アプローチ&ゾーニング  →「頭を使う作業」 

④コマプラン        →「頭を使う作業」 

⑤1/400プラン        →「手を動かす作業」 

となります。 

 

①課題文の読み取りは 

課題文を読んで出題者の意図を汲み取り、どのような建物を計画するのかを 

マーカーしながら読み込む作業になるので「手を動かす作業」になります。 

 

②条件整理は 

課題文から構造種別や階数、要求室や留意事項をエスキス用紙に分かりやすく 

ひたすらまとめるだけの作業になるので「手を動かす作業」になります。 

 

③アプローチ&ゾーニングは 

課題文からどこからアプローチをしてどの階にどのように要求室をまとめて 

ゾーニングするのかを検討する作業になるので「頭を使う作業」になります。 

 

④コマプランは 

アプローチ&ゾーニングでまとめた内容を小さいコマ割りで配置検討していく 

作業になりますので「頭を使う作業」になります。 

 

⑤1/400は 

作図前の下書きを作成する作業になり、方向性を決めたコマプランを 

1/400サイズで書き上げていく作業になるので「手を動かす作業」になります。 

 

  

 

エスキスの段階でも実は「手を動かす作業」がやはり大半を占めている事が分かります。 

 

この「手を動かす作業」をどれだけ淡々と時間をかけずに行えるかがエスキスの 

時間短縮のカギになります。 

 

「手を動かす作業」とは頭の中で考えたり悩んだりせず、 

読み込みや描くだけのひたすら手を動かすのみ作業と考えて下さい。