前回からの続きです。
「耐震性」の説明として「耐震等級」のお話を前回させて頂きました。
その「耐震等級」ですが、
私が設計する住宅ではすべて耐震等級3(最高レベル)の構造計算(許容応力度計算)を行っております。
前回の記事を読むと「耐震等級1でも建物は壊れないし人命は守られているではないか!」って感じていると思いますが、
実際は耐震等級1レベルではここ数十年間で起きている大地震で倒壊してしまっている建物が数多くあるのです。
これはしっかりと構造計算(許容応力度計算)を行っているのかの違いになります。
耐震等級1レベルの住宅は構造計算はされておらず建築基準法の最低限の内容を簡易的に計算してクリアしているだけですので安全性が確認されておらず倒壊してしまっている住宅が数多く存在します。
逆に安全性が構造計算によって確認できている耐震等級3の住宅はほとんど倒壊していないのです。
これは直近で起きた大地震でも証明されております。
ですので私の設計する住宅では必ず「耐震等級3」の構造計算を行っております。
建築士とはただ建物を設計する仕事だけではなく、
「命を守る仕事」
をしているのです。
いくら斬新で目を引く素晴らしいデザインの建物を設計しても、
いくら予算をかけた大豪邸を設計しても、
地震に弱い住宅であればまったく意味がありません。
大切な家族の命も守る事ができない住宅を設計する意味がないのです。
といってもデザインは住宅を設計する上でも大切な要素の一つです。
まったくデザインをしないという事ではなく、しっかりとした耐震性能を兼ね備えた上で
住宅のファサード(正面デザイン)や内観デザインなどを考える事が大切なのです。