一級建築士製図試験 作図時間の短縮について

 

当ブログでも何度かお伝えしておりますが、現在製図本試験に向けて勉強中の方々のために(特に初受験の方のために)、

再度作図時間の短縮方法についてお伝えしたいと思います。

 

一級建築士製図試験はトータル6時間30分の中で、大きく分けて

①エスキス ②計画の要点(記述) ③作図 ④チェック

の4つに分ける事が出来ます。

 

上記4つの時間配分としては

①2時間 ②1時間 ③3時間 ④30分

がひとつの目安になると思います。

 

この4つの中で一番時間を短縮しやすいのは③作図です。

 

①のエスキスは基本的な流れで進めると2時間は確実にかかると考えて良いと思います。

②の計画の要点も基本的な内容を押さえていたとしても10問を記述するのに1時間は確実にかかると思います。

④のチェックは30分も確保できない可能性が高いですが、30分を目標に①~③を時間短縮する努力が必要です。

 

③作図は図面を描く練習をすればするほどスピードが上がります。

 

初受験の方は3時間どころかその倍位作図に時間がかかっている方もいらっしゃると思います。

でも、初受験で最初の作図なんてそんなもんです。

ですので焦らないでください。

作図のトレーニングを続けていけば必ず目安の3時間まで時間を短縮する事は可能です。

 

作図時間を短縮するために必要な事

 

1.エスキスの1/400図面でプランを確実に仕上げておく。

 絶対に作図しながらプランを調整すれば良いなんで考えないで下さい。

 作図中にプランを変更する事は作図スピードが遅くなるどころかプランが崩壊しかねない、

 しかも変更した時に法律や要求内容を確認できず遵守できなくなる可能性が極めて高くなります。

 エスキスの1/400図面段階でプランを固めておけば作図は1/400図面を見ながらサクサクと進められます。

 

2.どんな課題であっても作図する順番は変えない。

 基準線→寸法→柱→壁→階段→・・・・と課題が違かろうが、建物形状が横長だろうが縦長だろうが、

 各階の平面図の描く位置が昨年と違う位置になっていようが、2階建てだろうが、3階建てだろうが、

 5~7階の基準階だろうが順番は変えないで下さい。

 どんな課題でも描く内容は同じなんです。

 描く順番を決めていれば次に何を描くか悩んで手が止まる事はありません。

 

3.階段やエレベーターのパターン、テーブルや椅子、便所のトイレや洗面台、植栽など必ず描く必要がある

 ものは悩まずに描けるようにトレーニングをしておく。

 例えば階段とエレベーターを7m×7m、7m×6m、6m×6mのスパンで納まる配置をひたすら描いて

 練習しておけば、どんなスパン割になったとしても迷わず描けます。

 またレストランのテーブルを描く要求があったり、会議室のテーブルを描く要求があったり、

 必ず設置するトイレ(通常のトイレと車椅子使用者用トイレ)の大きさや配置方法などを練習しておけば

 作図時に悩んで手を止めずに描く事ができます。

 

上記のような事を本試験までにトレーニングして積み重ねる事により、作図時間を徐々に短縮する事ができます。

 

できれば目安3時間ですが2時間半を目標に日々トレーニングをしてほしいと思います。

 

作図に入ったら悩まず一気に描き切る事ができれば2時間半も夢ではありません。

 

作図で時間短縮するために大切な事は「考えない」事であり「手を止めない」事なのです。

 

頑張って下さい!