前回は地盤の強さを確認する事の大切さをお話させて頂きました。
今回は住宅を建てる前に行う地盤調査の方法についてご説明したいと思います。
専門的な内容にはなりますが、なるべく分かりやすくお話しますね。
「地盤調査」と言っても調査する方法が沢山あります。
その中で住宅を建てる場合にはスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)と呼ばれる
方法で調査する事が一般的だと思います。
地盤調査と聞くとご存じ方はボーリング調査(標準貫入試験)を思い浮かべる方も多いと思いますが
かなり費用が掛かるため、コストを押さえたSWS試験が現在は広く普及しています。
調査方法は文字だとちょっと分かりずらいですがざっと簡単にご説明したいと思います。
鉄の棒(ロッド)の先端にドリルのようなスクリューポイントを取り付けて、
重りを載せてロッドがどれだけ沈むかを確認します。
全ての重り(100kg)を載せても静止している場合はハンドルを回転させて25㎝貫入させるために
ハンドルを何回転させたかを確認します。
建物の四隅と中央の5ポイントを測定します。
上記の調査で判明した結果について確認したいポイントを整理したいと思います。
①自沈層の有無:(重りなどの負荷なしで沈んだり、重りをを加えて沈んだ深さを確認する)
②地下水位(孔内水位)の有無:敷地に地下水が流れているかどうかを確認
③換算N値の数値確認:地盤の強さの指標となる数値を確認して地盤の強さを判断する
④土質の確認:地盤の各層の土質を確認して地盤の強弱を確認する
この調査は地盤調査会社が行って地盤調査報告書という資料を作成します。
報告書にある上記内容から計画している住宅がその土地にそのまま建てる事ができるのか、
地盤改良工事が必要なのかを総合的に判断します。
なかなか専門的で難しい内容になってしまっておりますが、
砂場や水分を含んだ土の上に載せたモノと、
しっかりと踏み固められた土の上に乗せたモノと、
どちらが安定しているかを考えてみると分かりやすいかもしれません。
この地盤調査による結果の確認は建物を建てる上でとても重要になりますので、
住宅の設計及び施工を依頼された会社がしっかりと検討して判断する事が必要になります。